野村産婦人科 院長
野村 哲哉
平成26年 多年にわたる産科医療への貢献と功労が認められ、産科医療功労者厚生労働大臣表彰を授与。
当院は、2016年3月で開院25周年を迎えました。少子化と言われながらも年間500〜600人の赤ちゃんが産まれています。そして、この数年前位から当院で産まれた赤ちゃんが妊婦さんとなって、おばあちゃんも立ち会ってお産するといった嬉しい出来事も増えてきました。当院を信頼して頂いているという責任の重さを強く感じております。
私は、退院アンケートに必ず目を通しています。そこには通院中からお産そして退院までに感じられた率直な感想が綴られているのですが、満足の声もあれば、不満の声も数多く頂いています。また、私は週3回患者さんと一緒に食堂で朝食を食べるようにしています。その場でも患者さんからのいろんなご意見を聞くことができます。満足の声も不満の声も、私をはじめスタッフ一同に対する激励の声として受け止めています。満足の声は、より満足してもらえるためには今後どうしていくのがいいのか、また、不満の声は、謙虚に受けとめスタッフと改善点を協議し早期に対策を講じるようにしています。
ある患者さんから、「家族のように寄り添ってもらえたので心強かった。」という感想がありました。当院は開院以来「安全なお産」「満足いくお産」「快適な入院生活」を全ての患者さんに提供するという『まごころのこもった医療』をコンセプトにスタッフ一同努めてきましたので、私はもちろんスタッフ全員がこの言葉に大変励まされました。そして、妊婦さんのもつ産む力、赤ちゃんのもつ生まれる力を最大限に発揮していただけるように「スタッフ一同が家族のように寄り添って」妊婦さんと赤ちゃんをサポートすることが我々の使命であると改めて感じました。
また、「食事が美味しかった。」という感想を数多く頂いております。当院で提供しているお食事は、イタリアン、フレンチ、和食の専門シェフと調理スタッフが担当してすべて厨房内で調理しております。さらに、管理栄養士によって滋賀県産の高品質で新鮮な食材を中心に旬のものを使った、産婦さんに適した献立を作成しています。そして、毎週開催される夕食会では、同じ時期にお産されたお母さんたちが集い、スペシャルディナーを召し上がりながら楽しい時間を過ごしていただいております。その場では、先輩のお母さんから新米のお母さんへのアドバイスなども飛び交っています。
他にも「エコーの動画録画サービスが嬉しかった」という感想もありました。 当院では、最新の4Dエコーを導入し精度の高い超音波診断を行っております。また、妊婦健診時にはエコーの動画をご自宅のパソコンでご覧いただけるよう専用USBに保存しお渡しするサービスも行っています。 妊婦健診に同伴したくてもお仕事の都合でかなわないご主人やご家族にお腹の中の赤ちゃんの様子を動画で報告できるので大変喜ばれております。
問題の改善に繋がった「妊婦健診時の待ち時間が長くて辛かった。」というご意見がありました。 以前は産科も婦人科も予約を取っていただいておりましたが、産科のみを予約制とすることで、待ち時間の短縮と妊婦さんの負担を少し軽減することができました。
また、併設している「まごころ助産院」での助産師たちの活動が、病院を患者さんにとってより身近なものにしてくれているように思います。安心、安全な分娩は当然のことですが、今後は妊娠、分娩、子育てに対する心のケアにも重点を置き、二人目、三人目と女性が子供を産み育てたくなるように、患者さんに寄り添っていきたいと思います。
家族のように寄り添ってもらえる、地域に暮らす女性がいつでも安心して通える、「かかりつけの病院」となれるよう、スタッフ一同、日々努力し精進してまいります。
医療法人 真心会 理事長
野村産婦人科 院長 野村 哲哉